十宝山大乗院は、県道を挟んで東別院の西側台地上にあり、108段の急峻な石段を上って参拝します。本堂内の右端に、厨子に入った鬼のミイラが安置されています。大正14年(1925年)にこの寺院の檀家が下関にて購入後、諸事情により大乗院に寄贈したと伝えられており、座高1.4m、立てば2mを超えそうな大きさです。落ち込んだ目、半ば開いた口、手を組み、膝を曲げて座った姿はまるで鬼のようです。鬼を祀る本堂からは四日市の市街地が一望され、鬼が人々の生活を見守っているようです。
お寺は無住ですが管理者がいて、本堂の扉は開いているので自由にお参りできます。